「モシモ」ではなく「イツモ」
いつも地震のことを考えて生活するということではない。
いつもやっていることが、イザ地震が来た時に役立つ。
そんな暮らしの知恵が満載であり、親子で読める本である。
かわいいイラストが中心となって絵本感覚で読める点も子どもたちをひきつけるだろう。
しかし内容はかなり濃く、プレートの仕組みなど「地震って何?」という疑問に答えながら、
その瞬間は、まるで「宇宙船が落ちてきたみたい」で何も考えられないことを伝える。
そして何も考えられないからこそ、何も考えなくても動けることの大切さ、
普段からこんなこと準備しておくといいよと家での備えや家族で決めておく約束など、
イツモダレデモできるような防災の紹介へと続いている。
ぜひ家族で、地域で、子どもたちと読んでほしい本である。
子どもたちの柔軟な考え方から、さらに思わぬアイデアが生まれてくるだろう。
ポプラ社
寄藤 文平 絵
地震イツモプロジェクト 編
定価:1,200円(税別)
ISBN978-4-591-12556-4